FP1級の勉強方法

(1)1次学科試験の勉強法
 FP1級の試験は、学科試験と実技試験があります。ちなみに私は2011年9月に学科試験を133点で合格し、2012年2月の実技試験も134点という高得点で合格できました。

 

  この問題集は頻出問題が載っていて効率よく勉強できます。学科試験合格の秘訣は応用編の勉強に重点を置くことです。この問題集を最低でも全体を2回転させ、応用編の部分は4回転をさせれば合格ラインの120点の獲得は可能です。

 その結果、基礎編は50点でしたが、応用編は84点とれ合格できました。基礎編で高得点を狙うとしても、細かい点まで問う難問があり、余程幅広く深く勉強しないと高得点は難しいです。
 頻出問題である、倫理・関連法規、インタレスト・カバレッジ・レシオ、オプション・プレミアム、シャープレシオ、ポートフォリオのリスク(標準偏差)、確定拠出年金、係数表、少額短期保険業者、預貯金の保護は確実に解答できるようにしておきましょう。
 
 この精選問題集の基礎編で表示している頻出問題(出題アラームの星印)を確実に解答できれば50点程度は獲得できます。あとの応用編は問題のパターンが数パターンしかないので、それに慣れれば80点程度は獲得でき合格ライン120点を超えることが可能です。勉強の時間配分は基礎編3割、応用編7割が目安です。
 
 
(2)2次実技試験の勉強法

 実技試験に関する問題集はFP技能検定1級実技(資産相談業務)対策問題集ー面接試験徹底攻略(きんざいファイナンシャルプランナーズ)しかなく、2009年12月刊行のため直近の問題はカバーされていません。個人の税金ガイドブック法人の税金ガイドブック金融商品ガイドブック、「ファイナンシャルプランニング ポケットブック」、の4冊を利用しました。
 
 FP2級技能士の登録をFP技能センターに登録するとこれら4冊は無料で貰えますが、年会費が10,080円かかります。また、「ファイナンシャルプランニング ポケットブック」は販売されておりません。
 最近やっと、「FP技能検定1級実技(資産相談業務)対策問題集ー面接試験徹底攻略(第四版)」が平成24年12月18日に発行となりました。
 その他に利用した参考書は、FP技能検定教本 1級〈4分冊〉相続・事業承継FP技能検定教本 1級〈6分冊〉不動産FPマニュアル(すべてファイナンシャルプランナーズセンター)を使用しました。
 
  その他に参考としたものに、㈱きんざいの定期刊行物であるKINZAIファイナンシャル・プラン(2009.9・10)に「特別企画 合格者はこう答えた!FP1級実技試験再現問答(前編・後編)」が掲載されていて、内容は2009年2月、2009年5月の実技試験合格者の協力で面接官とのやり取りを再現した内容となっています。実際の試験の雰囲気を感じ取れる程度の内容でした。

(3)合格の決めては、「不動産」及び「相続・事業承継」の2つの学習マップの作成
  学習マップを作成するきっかけは、コリン・ローズの加速学習法実践テキスト(ダイヤモンド社)マインドマップ資格試験勉強法(ディスカバー・トゥエンティワン)に学習マップ(マインドマップ)の勉強法が紹介されていました。

 「マインドマップとは、脳と学習の世界的な権威であるトニー・ブザン氏が考案した思考技術。マインドマップを使って勉強すれば、「記憶力」「理解力」「集中力」「創造的思考力」「問題解決力」など、さまざまな能力を高めることができます。ビル・ゲイツ、アル・ゴアをはじめとするグローバルリーダーが活用していることでも有名です。」(出典元ー「マインドマップ資格勉強法」ディスカヴァー・トゥエンティワン

  

 学習マップはマインドマップを応用したもので、参考書の内容を学習マップにすることで「記憶力」「理解力」「問題解決力」が強化されます。私は、実技試験の勉強を十分に積んだ上で、試験の内容に合わせて学習マップ(不動産)と学習マップ(相続・事業承継)の2つの学習マップを作成しました。
 

 この学習マップを教材とし使用している、中小企業診断士通勤講座では短期間で合格を目指すためには、学習マップを使って勉強することで記憶力をアップさせることが重要と説明されています。

 
 実際に、この通勤講座の主宰者である綾部 貴淑氏は、中小企業診断士の試験勉強に学習マップをご自身で作成されて合格された経験を持っておられて、最近では、学習マップなら!資格試験に超速合格できる本(明日香出版社)を発刊されました。
 そういうことから、実技試験の問題に対応した、学習マップ(不動産)と学習マップ(相続・事業承継)を作成して勉強をした結果、134点で合格できました。学習マップはコンサルティング能力が試される面接試験にもぴったりの勉強方法です。

 実技試験は2つの試験問題があり、それぞれ15分で読み込み、その後試験官と12分の面接試験があります。

(4)学習マップのメリット

 試験官はその問題に対する模範解答を元に質問をしてくるので、15分間に問題を読み込み、分析し自分なりの解答をある程度構築して置くことが重要です。

 

  その時に、学習マップが頭にインプットしてあれば、問題文で問われている問題点を解決するための方策・提案を容易に構築できます。

 また、試験官は誤った回答をしたときに確認をしてくることが多いので、その際に修正が必要となったときにもスムーズな対応をすることが可能となります。

 
 私自身、1問目の時、自分の中で導き出した回答と試験官が持っている模範解答がほぼ同じ内容でのようで、試験官の質問に的確に回答でき、したがって試験官が私の回答に対して確認をすることもなく次々とされる質問に対しスムーズに回答ができました。
 しかし、最後の方で私の提案内容として「事業用定期借地権の期間は30年以上50年未満」と答えた回答に対して、試験官が確認をしてきたので、問題文を見直しみると相談者の年齢が高齢であったので「事業用定期借地権の期間は10年以上30年未満」と回答し直したらそちらの回答が正解のようでした。

 

 2問目は自分の考えていた回答と試験官が持っている解答が大筋で違っていて、何ども試験官が確認をしてきて、そのたびに学習マップを思い浮かべながら、軌道修正をして回答ができ、最終的には134点での合格となりました。
  実技試験に合格するには15分間で、問題を分析して、いかに模範解答を導き出すかにかかっていて、そのためには学習マップをインプットしておくことが必要です。

 

 また、学習マップをインプットしていれば、自分の回答が違っていて試験官が確認をしてきたら、その時に学習マップを思い浮かべれば他の選択肢での回答を素早く見つ出すことが可能となります。

(5)学習マップのデメリット:作成に時間がかかる
 学習マップのデメリットは作成するのに時間がかかることです。問われる内容は、不動産及び相続・事業承継に集約されますが、様々な相談内容が試験問題では問われますので、それに対してすべてに対応できる内容の学習マップにし、漏れなくダブりなく作成するには大変な時間が必要となります。
 
 私は不動産及び相続・事業承継の学習マップを作成するに当たり、FP技能検定1級実技(資産相談業務)対策問題集ー面接試験徹底攻略とこの本でカバーされていない直近約2年間分の実技試験の問題を上述の書籍を参考にしながら勉強を2回転しました。
 
  さらに、直近2年間の問題を分析しどのような傾向かを把握した上で最終的に学習マップを作成しました。当日は、試験直前までその学習マップを眺めて頭の中で覚えた事を高速でグルグル回転させている状態で試験に挑んだおかげで良い結果が得られました。
 本来なら作成するまでに大変時間のかかる学習マップを販売いたしますので、皆さんはこの学習マップを作成する手間が省けます。そして、この学習マップのツリー状に伸びている内容に沿って学習することで大幅に効率良く学習でき、最終的にこの学習マップが頭の中にインプットされた状態で試験に挑めば、楽々合格できます。
 
 また、この学習マップは実際に顧客とのファーストコンタクト時のコンサルティングにも威力を発揮します。顧客から不動産及び相続・事業承継の相談内容をヒアリングする場面において、適確な質問及びアドバイスができるので、顧客からの信頼が得られます。
 
 もう一度繰り返しますが、実技試験では自分なりの模範解答を15分間で構築することが大事です。たとえ間違った回答をしても試験官は助け舟を出してくれますので、この学習マップが頭の中にインプットされていれば他の適切な回答見つけ出し対応することが可能です。

既に完成している学習マップを利用すれば、超速で実技試験合格ができます。

 具体的には、上記に紹介した書籍全てを利用しながら、過去問題を解く勉強を重ねて、初めて実技試験問題に対応した学習マップ化が可能となりました。

 

  勉強直後の状態では頭の中は整理されていない状態でしたが、膨大な情報量を頭の中にインプットしたので、相当な時間がかかりましたが、こうゆう状態になれて初めて試験問題のテーマである不動産及び相続・事業承継の内容を分類・整理し、MECEを満たした学習マップを作成することができました。

 

 MECEとはMutually Exclusive(相互に排他的で)Collectively Exhaustive(全体としても漏れがない)というロジカルシンキングのフレームワークのひとつで、基本的には「漏れもなくダブリもない」集合の概念ですが、ビジネスにおける問題把握、問題解決する上で、テーマを効率的に、論理的に考える思考法に使われています。

 

 私は学習マップの作成ソフトである無償版のiMindMapの基本的な操作方法を習熟していたので、自分の学習した内容を「不動産」と「相続・事業承継」と2つの学習マップをこのソフトを使って作成しました。

 

 この学習マップを使った資格取得勉強法の最大の欠点は学習マップを作成するのに時間がかかることですが既に私が作成してた学習マップを利用すれば大幅に勉強時間を短縮することが可能となります。

 

 この学習マップを最初から頭の中にイメージをしてFP1級実技試験の勉強をすれば、短時間で合格脳が形成され短時間で効率良く合格できることと思われます。つまり、学習マップの項目を順番に勉強していくことで漏れなくダブりなく効率的に出題範囲を学習できます。

 

「学習マップ」の用語をクリックするとその内容が説明されている「用語解説」のページへ飛ぶようにリンクしているので、瞬時にその用語の意味を理解できるようになっています。。

 

    この学習マップは無償版のiMindMapを利用していますので、プリントアウトをして使用できますが、ご自身で内容を追加する等カスタマイズが可能です。例えば自分の弱点である項目に要注意マークを挿入しておくと、一目で自分の弱点を把握できるので、そこを重点に勉強をすれば弱点の克服が効率良くできて得点力アップができます。

 

 FP1級実技試験を合格するには問題文を15分で読んで自分なりの解答を組みた立てから、面接を受けるのがポイントです。そのためには、この学習マップを頭の中にインプットしていれば解答が容易に見つかりますし、たとえ自分の解答が間違っていても面接官から助け舟が出された時にも軌道修正が可能です。

 

 

 

 この学習マップ(不動産)と学習マップ(相続・事業承継)を利用して超速で合格されることをお勧めします。

 

 FP1級研究会では学習マップを使った勉強法をイメージラーニングシステムと呼んでいます。

 

iMindMap Basic

「マインドマップ資格試験勉強法」の紹介

 前項にも書きましたが、私がお薦めしている学習マップ勉強法のヒントとなった本であります「マインドマップ資格試験勉強法」の著者が7日間でマスターできるDVDを発売されておられます。

 

  私はこのDVDを購入してはおりませんが、このDVDの紹介文は大変参考になります。
下記のサイトにアクセスしてみれば、学習マップの良さがご理解いただけると思います。

マインドマップ資格試験勉強法(マインドマップを活用した勉強法を7日間でマスター)

 学習マップとは試験に合格するために作成したマインドマップです。つまり「マインドマップ資格試験勉強法」の本の中でマインドマップの作成方法を紹介してあり、それはテキスト(教科書)の目次から作成するようにとあります。
 

 しかしながら、FP1級実技試験のテキスト(教科書)は販売されておりません。そのため勉強の中心は過去問を解くことが中心となります。過去問の解説書が1冊だけ出版されていて「FP技能検定1級実技(資産相談業務)対策問題集ー面接試験徹底攻略」がありますが、200912月の出版なので、法令等の改正に対応できておりません。

 

 そのため、勉強しながら最新の法令等もチェックをしながら理解しなければなりませんでした。ひととおりこの本を勉強し終わってから、過去3年間の過去問題の傾向を分析しながら勉強しました。
 

 使用した参考書は「個人の税金ガイドブック」、「法人の税金ガイドブック」、「金融商品ガイドブック」、「ファイナンシャルプランニング ポケットブック」、「FP技能検定教本1級〈4分冊〉相続・事業承継」、「FP技能検定教本1級〈6分冊〉不動産」、「FPマニュアル」の7冊にもなりました。
 

 その他には、「KINZAIファイナンシャル・プラン(2009910月号):特別企画 合格者はこう答えた!FP1級実技試験再現問答(前編・後編)」を勉強しました。
 

 ひととおり勉強し終えた時点で、頭の中を整理するのに、マインドマップを作成しましたが、まさにこれがテキスト(教科書)の目次から作成されたマインドマップになっていました。
 

 私の頭の中にFP1級実技試験の教科書ができていたといえます。
 このマインドマップ(学習マップ)とその詳細用語解説書があれば、参考書は「FP技能検定1級実技(資産相談業務)対策問題集ー面接試験徹底攻略」の1冊と、直近の過去問(金融財政事情研究会のHPよりダウンロード可能)で間に合います。

 

 また、学習マップと詳細用語解説書はリンクしていますので、もし、学習マップ内の用語が分からなければ、その用語をクリックするだけで、詳細用語解説書で説明さsれているページへ飛ぶますので、瞬時に内容を理解することができます。
 

 マインドマップ(学習マップ)を作成するのに時間がかかると前項で申し上げましたが、FP1級実技試験向けのテキスト(教科書)が元々ありませんので、このマインドマップ(学習マップ)の存在は受験者にとって朗報ではないでしょうか。